3月27日をもって、同居人は旅立っていきました。
自分の青春が一つ終わった感じというか。一週間経って、やっと実感が湧いてきたのでここに書き残したいと思います。
元々同居人は大きな会社の営業部にいて、大阪にいる期間も数年と決まっていました。コロナで期間が早まる可能性もあったのですが、最終的には任期通り、しっかり過ごせました。
二年前、軽い気持ちではじめたルームシェア。元々そんな深い繋がりがあったわけではなく。飲み屋で知り合ったところから細々と関係が続いていたぐらいだったのが。まさかこんな文字通り“同じ釜の飯を食った仲”になっていくとは。人生わからないものです。
同居人と最後に飲んだ日。「どのカメラで最後を残そうか」と悩んで用意したのはBESSA R3AとNOKTON 50mm F1、フィルムはFUJIFILM PRO400H。そしてX-T2。自分の持っている中で一番と思える装備を準備しました。
こういう日のために用意していた、ちょっといいワインやお菓子たち。
最後ということで、お互いに自然と用意していたプレゼント。素敵な名刺ケースをもらいました。一生大事にします。
私からはちょっとイイお店で食事できるギフト券。これからの長い人生、いっぱいイイものを知ってほしいと願って。
途中、急に同居人が立ち上がって、彼の部屋から何かもってきました。
「只野さん、これ覚えてます?」
「あー!あの酔っぱらった日のあれか!!」
思えば二年間、一緒に住んでビックリしたこと、楽しかったこと、いろいろありました。それはもう、ここでは書ききれないほどいっぱい。
もしルームシェアをはじめたばかりの、あの頃の自分に伝えられるなら。
「二年後、お前が思っているよりも別れはつらくなるよ」
「でも、それ以上に楽しい日々と思い出をもらえるからな。ありがとう」
同居人はいつも「只野さんのこういうところいいですね」と言ってくれました(本当に素直な子)
おかげで、いなくなっても「同居人に誇れる自分にならなきゃな」と思えて。思い出以外にもすばらしいお土産を残してくれた同居人には感謝がつきません。
そしてお師匠様の縁からずっと同居人を撮り続けてくれたX-T2、途中から活躍してくれたBESSA R3Aも最後までありがとう。一生の思い出をたくさん残すことができました。
奇しくも、お師匠様に頂戴したビールが同居人と飲んだ最後の一杯でした。
遅くまで飲んで、この日は寝落ちして締めくくり。最高の夜でした。
これから希望に満ちた大空に羽ばたく彼に、幸多からんことを。